【シン・社長通信】山焼きと山火事

桜満開の4月最初の週末、今年は高速道路の昼夜間規制に加えて、湯田温泉白狐祭りをはじめとするイベント警備が3つ重なり、人員の手配に苦労しました。しかし多くの方に連続出勤していただいたことで、全ての現場が何事もなく業務完了となりました。従事していただいた社員の皆さんに改めてお礼申し上げます。


山口県の春の風物詩の一つに秋吉台の山焼きがあります。

日本最大級の1138㏊(東京ドーム243.4個分)もの広大なカルスト台地で毎年2月に行われる野焼きのことです。美しい草原の景観を維持するため、伸びた枯れ草を焼き払い、新たな芽が出るのを促すために行われます。

その山焼きですが、今年は天候不順が続き、とうとう焼ききることなく中止になりました。例年、最初の予定日で実施されることこそ少ないのですが、それでも2回目か3回目には焼くことができていました。途中で中止になるのは非常に珍しいことで、私も知る限りは初めてです。ただし幸いにも、山焼きが1年行われなかったとしても、景観への影響は少ないそうです。


一方で岩手県大船渡市をはじめ、岡山県、愛媛県と大規模な山火事が立て続けに起こりました。

岩手県大船渡市では約2,900㏊(東京ドーム620個分)も焼け、これは全市面積の9%にも上ります。鎮火するまで40日もかかり、平成以降最大規模の山林火災となりました。

山火事の原因はたき火やたばこのポイ捨てなどがあげられますが、山林の管理不足もその一つです。

近年、日本の山林は手入れがされず放置されるケースが増えています。林業従事者の高齢化や人手不足により間伐や下草刈りが行えず、可燃物が地表に蓄積していく。また、所有者が不明な山林が全国的に増え、誰も管理できないまま荒廃が進んでいる。これが火災発生時の延焼を助長し、初期消火の妨げにもなっているのです。さらには土砂災害のリスクも高まります。

人の手で火を入れる山焼きと、人の手が行き届かなくなり起こってしまう山火事。燃えてほしいのに焼け残った大地と、燃えないでほしいのに焼けてしまった山林。「火」が主役の二つの事項、人間の思うようにはいかないようです。


また、山は海へと繋がっています。山にある森や林で実のなる木が動物を育み、腐葉土の養分を含んだ地下水が川や海の生き物を育みます。つまり山の保全は海の保全にも繋がっている。デジタルの利器があふれる今の時代に、再度自然との向き合い方を考えさせられます。


さて、我々が従事する道路現場でも、火災はいつでも起こりえます。交通規制に関する危険予知にプラスアルファで「火の用心」も加えていただき、より広い視野で懐の深い警備サービスを提供して参りましょう。


代表取締役 加藤 晋(2025年4月17日記す) 

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