【社長通信】コロナウイルスとは
この冬の初雪が観測されたのは立春も過ぎた2月6日の朝だった。それもチラチラと舞い散る程度で積もることはなかった。
観測史上最も遅い初雪といわれる。屋外での警備業務を主とするわが社にとってはありがたいことである。
積雪や凍結による事故のリスクが減ると同時に、現場中止などによる業務の混乱が防げることは大きなメリットである。
一方で案じられていたのはインフルエンザである。暖冬のなか流行の兆しがあるとの予報のもと、社員各人に手洗いやうがいなどの励行をはじめ体調管理には留意するように呼びかけていた。
そんな中1月、中国から得体のしれないコロナウイルスが大型クルーズ船に乗ってやってきた。
中国は湖北省武漢市を発生源として原因が不明の中で瞬く間に多くの人に感染していた。
自覚症状のないまま、人の異動に伴い次々に感染が拡大していった。
そして湖北省から他省への異動も禁じられ、また中国からの出国も制限され、感染の拡大阻止に強権が発動された。
感染者は隔離され、発熱や風邪の症状がみられる人は要注意で外出は控えるようにといわれるが、それでも収まる気配が見られない。
日本でも罹患者が次々に確認され、死者が出る事態に至って、急遽、高齢者のほか、糖尿病、心不全、呼吸器疾患といった持病のある人が重症化しやすいと相談センターへ相談するようにとの目安を公表した。
この新型肺炎といわれるコロナウイルスへの感染予防の手洗い、うがいの徹底が当初心配されたインフルエンザの流行を抑えているとの報告もある。いずれにしろ早期の収束を願いたいものだ。
ところで、
『中国では古来、歴代王朝は「朝代循環」を繰り返すと考えられてきた。強力な指導者が天下を統一し、帝国として興隆し繁栄するが、やがて衰退し「天命」を失って、次の王朝に打倒されるというものだ。
中国の天命の概念は、王としての権利は神から授けられ、王は神のみに対して責任を負うとする欧州の「王権神授説」に似ている。しかし、天朝(中華帝国)の支配権が皇帝に無条件に与えられているわけではない点で異なる。
「天子」(皇帝)は玉座にある間、臣民に対する全権を有する。だが、天子は必ずしも高貴な生まれである必要はなく、また、その地位にふさわしくなかったり、不公正だったり、単に無能だったりすれば、授かった天命を失うこともあり得た。
天が怒っていると思われるときは、民衆が反乱を起こす権利も暗黙のうちに認められていた。
天災、飢饉(ききん)、疫病、侵略、また民衆の武装蜂起でさえ、天命が離れた兆候だとみなされた。』
(日本経済新聞・2月14日朝刊より引用)
地球規模で起こっている気候変動による天災や疫病の発生は「政(まつりごと)」を担う権力者の資質に対する不審の表れではないのかと思われて仕方ない。
代表取締役 加藤慶昭(2月18日記す)
0コメント