【社長通信】気がつけば年の瀬
今週に入って寒波が襲来し、山口県でも初雪が観測されたという。先週までの小春日和になじんだ身にはこたえる寒さだ。
今年は野菜が豊作で店頭の売値は前年の40%安と伝えられるが、わが家庭菜園でも大根や白菜、キャベツが緑豊かに育ち、耳を澄ますとスクスクという音が聞こえてくるようで嬉しい。しかし、本格的な寒さはこれからが本番、コロナへの対処と同じく油断せずに備えたい。
去る8日は79年前の真珠湾攻撃により第二次世界大戦がはじまった日である。また、ビートルズのジョン・レノンがニューヨークの自宅前で殺害されてから40年。そして今世界中で人々の暮らしを脅かす新型コロナの感染が中国・武漢で初めて確認された日がこの8日である。
あれから1年経つも収束の見通しは立たず、感染拡大が続いている。ウイルスに打ち勝つというよりは共存するためのワクチンの開発が急がれる。それにしても12月8日という日には忌まわしいネガティブなイメージがつきまとう。
さて、新型コロナに負けず劣らず人々の心を憂鬱にしているのがフェイクニュースの横行である。それも洋の東西を問わず、グローバルにはびこっている。
噓も方便といわれ、人間関係をスムーズにするために許される嘘もあるというが、度の過ぎた嘘は犯罪である。因みに嘘も100万もの人が10年も信じ続けたら嘘とはいえなくなると聞いたことがある。権力者の発する嘘が世の中にはびこり、許容されれば民主主義も、さらに資本主義も成り立たない。
こんな不寛容な世の中で先ず犠牲になるのは社会的に弱い立場にある人々である。ここは他人事ではなくわがことと受け止めて、何ができるか知恵を絞りたい。
このコロナ禍で貧富の格差が拡大し、1日1.9ドル(約210円)未満で暮らすという貧困状態にある人が世界で13億人もいるという。また人口の1%の人が世界の富の50%を持つともいわれる。地球の持続可能性が人類の大きな課題として浮上している今日、その解決に取り組むべくリーダー不在の現状はまさに不幸な時代である。さまざまな思想信条、価値観を持つ人びとの利害調整を担う政治家に与えられる権力が正当に機能していない。一説によると権力の権は仮のという意味で本当の力は実力という。実力のある人が権力を持つことが望まれる。
今年も残すところ2週間余りとなった。
コロナの感染第3波が都市部から地方へと拡散し、病床の逼迫、医療の崩壊が危惧される深刻な状況。医療関係者の悲鳴が聞こえないのか政治の動きは鈍い。感染防止と経済再生の2兎を追うジレンマに人々はじっと息をひそめる年の瀬である。
最後にコロナ禍のなかでこの1年つつがなく会社としての使命を果たすことができた。さらに社会の課題解決のために微力ながら支援もさせていただいた。これも「一味同心」一人ひとりの努力の積み重ねの賜と心より感謝申し上げる。
コロナの早期の収束を祈念しつつ新しい年を迎えたく思います。
みなさん、良いお年を!
代表取締役 加藤慶昭 (12月14日記す)
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